日々是花月
茶道では「花月」(かげつ)という
お点前があります。
5人一組で札をとり
そのしるしによって
茶を飲み、茶をたて
主客が何度も入れ替わります。
札やお茶碗を回したり
主客が入れ替わるタイミング全てが
点前や手順をちゃんと覚えて
先の先のその先まで
しっかり予測して動かなければできませんし
なによりお互いの息がピッタリでなければ
お点前が止まってしまいます。
そんな濃茶付花月のお点前を
講習会で披露するメンバーに選ばれたのが
今年に入ってすぐのこと。
2月から3月にかけては
目の色変えて
夢に出てくるほどの
お稽古量をこなしてきました。
みんなの集中力が
ピンと張りつめた稽古の空気は
素晴らしいもので
私が茶道を学ぶ醍醐味は
これかもしれないと
思う瞬間が何度もありました。
また、これだけの気配りと
身のこなしが必要な花月は
茶道としての精神修養を
凝縮している点前の一つだとも感じました。
最初の方には1時間かかっていたのも
最後の方には40分くらいで
こなせるようになり
本番では
京都のお家元から
指導にこられた先生の前で
小さな失敗はありながらも
滞りなく5人で終えられました。
その中のメンバー
高校2年生の安部優希君も
初めて本部講習へのチャレンジが今回でした。
以下に彼が書いた感想を紹介させていただきます。
講習会では私も感じたことが多々ありましたが
若い彼の言葉をご紹介するのが一番だと思いました。
彼の存在は
山本社中の誇りでもありますが
このような若者が育っていることは
日本の誇りでもあると感じています。
茶道の中のことだけではなく
「文化」として「生き方」として
大きな視点で
導いてくださっている
角先生そして山本先生に
感謝の気持ちで一杯です。
★
「今日の淡交会の本部講習会を通して
とても良い経験だったと思います。
今日の講習会は、角宗広「スミ ソウコウ」先生に
濃茶付花月の指導を受けさせて頂きました。
自分にとっては、淡交会の初陣となりました。
2ヶ月前からこの日の為に練習を重ね本番では
足が痺れましたが、無事終えることができました。
今回の講習を迎えるにあたり
緊張に緊張を重ね
お昼のお弁当も喉を通りませんでした。
しかし、私が小さい時からのいろいろなお茶会や
学校茶道などでお世話になった先生方に
覚えて頂いており
自分が何気なく茶道を続けてきた繋がりを
再確認することができ
その先生方からの熱い応援をいただいたことが
今回の講習の経験の力になったと思います。
また、今回講習をして下さった角先生には
とても感動する良いお話をして頂き
今後の茶道人生にとても変化?進化?をもたらす
良いきっかけとなりました。
「茶道とは、文化の集合体」
「お花が好きな人、お茶が好きな人、
茶道を好きな人にはいろいろな人がいます、
だからこそ、それぞれの茶道がある」など
沢山のお話を頂きました。
その中でも自分達の花月が終わった後にお話いただいた
「今のこの時代は、茶道などの文化をする人が
少なくがなってきていますが
文化は無くならないし、
なくなれば日本人ではなくなる。
さっきも若い人がやってくれましたが、
このような人達みたいに文化が
廃れささないように頑張って欲しいです。」
こんなよいお話をいただいて
自分も茶道をしていることを誇りに思って
これからの茶道人生を進んで行きたいと思います。
今回は、とても良い経験をさせていただきました。
ありがとうございました。 安部優希」
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