石崎邸のお茶事。
２日間半東としてお手伝いさせていただきました。
石崎さんのおもてなしは
次々と新しいサプライズが用意されていて
ワクワクが続きます。
お道具の豪華さは勿論のこと
お料理やお菓子にも
季節のもの
珍しいものが
沢山取り入れられ
今回は中庭での薄茶席に
プロジェクションマッピングの
大きなお月様が上りました！
１日目のお客様方は
石崎さんセレクトの
名酒が揃った懐石席が盛り上がり
お客様からお謡いが飛び出したり
香をきく趣向もワイワイと賑やかに。
２日目のお客様方は
中庭薄茶席での演出に
虫の音が染み入るごとく
それはそれは深く浸られて
しっとりした細やかで静かな
亭主との会話が
長く続きました。
当たり前ですが
お客様によって
受け止められるものがそれぞれなので
最後の心の着地点は同じなのですが
「一座建立」で作り上げられた景色は
それぞれで面白い。
裏では
全身耳にして襖に張り付き
お座敷の中の衣擦れの音や
水を継ぐ音などを聞きながら
タイミングを考えて
準備を進めますが
今回悩んだのは
人とのタイミングではなく
炭の燃え具合でした。
利休居士が
「炭は湯の沸くように」と
当たり前に聞こえることを
大切な七則に入れられているのは
当たり前にはできないことなのだと
身をもって体感。
２日間悩みながら
お客様が帰られてからも
疲れを忘れ
裏方３人であーだこーだと炭談義。
炭の太さ、数、くべ方で
火力をちゃんと調節できていた
先人たちの知恵や経験に
思いを馳せながら
この時代に
同じようになぞらえて
経験でき
仲間と楽しく分かち合える幸せを
噛み締めました。
＊写真は高田さん撮影のものを一部使わせていただきました。