護国神社奉茶
愛媛県護国神社の奉賛茶会にて
お点前させていただきました。
1年近く前からご指名いただいていたので
11月3日というこの日には
ずっと引き締まる思いで
心が向いておりました。
現家元の
「お茶をいただくとき
茶碗の正面を避けることは
自身の謙虚な気持ちを表す。
この一盌をもって
相手が幸せになりますようにと願うこと。
この小さなことから
皆さんの中の
平和の心を
養っていきましょう。」
というお言葉を
師匠から教えていただき
特に3日はこのことに集中して
目の前の方のために
お点前を全うしたいと
考えていました。
掛け軸「神光天地を照らす」を中心に
師匠が選ばれたお道具で
美しい山河、家族、故国を守るため
散華された英霊に一盌
というお気持ちだったという師匠が
まずは娘の宋祐さんが
しっとりとお点前して入れた御炭にて
奉茶のお点前をなさいました。
張りつめた静寂の中
衣擦れや道具を扱う音のみが
音楽のように流れ
それはそれは
美しく流れるようなお点前と
師匠の集中力に
皆が息を張りつめて
見惚れているのがわかります。
誇らしくもありましたし
緊張していた
私たちの心までが
鎮まり
清められたようでした。
神事の後
高校生の優希くんと交代で
200人のお客様の前で
お点前させていただきました。
茶道のお点前は
まどろっこしいようにも見えますが
全ておもてなしの心と
美味しいお茶を飲んでいただけるように
無駄なく考えられた動きです。
極端に言えば
順番は覚えていなくても
道具の位置をみたら
次の所作が浮かぶようになっていますので
一つ一つの所作にさえ集中していれば
良いようにできています。
私自身も
とにかく今日という日に
ご縁があった方々に
気持ちよく過ごしていただけるように
指の先の先まで
目の前の所作に集中して
私なりに頑張りました。
亭主役の師匠のお陰もあり
和やかで笑顔溢れるお席が終わり
心からホッとしましたが
一年前の自分を思い起こすと
細かい所作が随分変わってきたことにも
気付きました。
この日のために考え、触れ
稽古してきたことが
自分の物の見方や心構えを変え
所作をも変えてきたのですね。
次はいつ使うのかなあと眺め
使い終えた特別な朱の袱紗を
箱にしまいながら
そう考えると
支えてくださった
周りの方々のお顔が
全て浮かんできました。
お運びや裏方などで
一緒に頑張ってくださった方々
西条から応援に
お着物で駆けつけてくださった方々
この日のための準備や
お稽古をご一緒してくださった方々
いつも私を応援してくれている
友人や家族
何よりこのような機会をくださり
茶の道を明るく照らし
個を大切に導いてくださっている師匠
本当に感謝に溢れます!
ありがとうございました!
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こちらに掲載の写真は護国神社HPからいただいたものや
お茶席終了後、許可をとり撮影したものです。
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