チャーティスト・舞さんの
炉開きのお茶事でした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ヨガや能を同時に楽しめる空間を
茶室として
少しづつ仕立て上げている
まだ改築進行形の妙々庵にて
夜咄という蝋燭の明かりだけで過ごす形式でした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
本席のお床は
能舞台の鏡板。
　　　　　　　　　　　　　　　　　
本来なら
描かれている松を
本物の松を入れることで
見事に見立ての鏡板ができあがっています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
その舞台で
海外公演を終えたその足で
京都から駆けつけて下さったという
金剛流能楽師・宇高竜成氏と
宇高氏を師匠と仰ぐ舞さんとの
「竹生島」「猩々」の仕舞。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「本物」をこんなに間近で！！

と度肝を抜かれた後は
玄米中心の懐石や
デーツを使った
マクロビの主菓子をいただき
濃茶、薄茶と続きます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
お茶杓が手作りの銅製だったり
茶入れが「アボガド」をイメージしていたり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ワクワク感が溢れる中にも
どっしりした釜が
気品を放つお席。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
途中の待合は
火守がいるキャンプファイヤーの炎で
あたためられ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
最後にいただいたお茶は
農家の思いのこもった
自然栽培のお抹茶。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
舞さんや爲さんのアイデアで
びっくり楽しく
初めてづくしの
幻想的なおもてなしに
客人10人は目をシロクロ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
楽しかったなあ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
数日前に知り合ったというお友達が
茶道の心得が無くても
舞さんの魅力に惹きつけられて
遠く近くから
お手伝いに来られ
サポートされていました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
帰り際
「舞さん、よくやり切ったね～！
ほんとお手伝いの方たちといい
直前によく集まってくださっていたね～」というと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「神様みたいな人ばかりが
集まってくれるんですよ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
みんなが神様で
わたしを助けてくれて
ほんとに有難い！！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
来てくださったお客様も神様！
　　　　　　　　　　　　　　
お茶事は神様の集まりですね！」
ですって。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
そっかぁ。
でも社中のみんなをもてなしたいからと
社中の手伝いを断って
てんてこ舞いを演じた舞さんも
神様のひとりだよ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
全て終わった後に
自分の言葉が足りなかったから…と
途中で帰ってしまった人のことや
今回の茶事に関わった人たち全員のことを
細かく思いやっているのも
会話の端々から見えてきます。
　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
能舞台の影向の松は
神仏が現れるときの目印となるものだそう。
　　　　　　　　　　　　　
途中の小吸いに入っていた
神の化身と讃えられる
「ホーリーバジル」も
頭の中でリンクして
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
今夜はみんなの内なる神様が
舞さんにとって呼び出された
ほんとうに神様のお茶事だったのかもなあ…
などと考えながら振り返ると
　　　　　　　　　　　　　　　　　
寒い中
見えなくなるまで
見送ってくれている彼女の姿が
女神のようで
胸が一杯になりました。