森のこころ音・面河山岳博物館
森のこころ音の活動にて
面河山岳博物館の学芸員
矢野さんに自然観察会をしていただきました。
「色んなカメムシがいますよ~!」
と目を輝かせながら
ガサガサ昆虫網を木の枝にかぶせ
「おお!!これはレアです!
はやく嗅いでください!
あと数分でこの貴重な匂いが
消えてしまいます!」
とカメムシを手にもって
周ってくださること多数回。(笑)
私は両親と娘と共に参加。
決して笑わすためだけではないレクチャーに
矢野さんのまっすぐな
そして自然をまるごとうけとめた
謙虚なお人柄が
そのまま出ていて
安心して
最初から心を預けたくなる。
どっしりした
樹齢も重なる「とちの木」の下では
この木の下には
台風やなんらかの自然の作用で
とちの木が根こそぎなくなって
日が射し
自分たちに栄養が回ってくるのを待っている
小さな植物たちがたくさんいる、
だから人間の立場では
自然災害といわれているものも
生態系という視点の中では
何らかの意味を持つ、
というお話をしてくださる。
誰もひとことも発しないけど
じっと木々を見つめている面差しに
地面のアースで
一瞬にして繋がったような
心がひとつになるのを感じる。
ずっと無言で
一緒に歩いていた娘が
「自然の中の大きな流れからしたら
何もかもちっぽけなことなんやね」
と小声でつぶやいた。
やっぱり
ちゃんとキャッチしてくれている!
嬉しくてにんまりしたかったが
響き始めた娘の心向きの
邪魔をしたくなくて
無言で相槌をうち
歩みを続ける。
「あーあそこの木にいるセミが
鳴いていますね」
目では絶対確認できない距離なのに
たくさんある木の中の
遠い上の方を指さして
教えてくれる矢野さんに
みんなが驚いた顔をしていると
「人間はなぜふたつ耳がついているか?
それは距離を測るためですよ。
右耳と左耳、片方ずつで
聞いてみてください」
なるほど!
両耳の役割なんて
あまり考えてなかったな…。
セミをさがそうと
耳を傾けながら
木を見上げる
娘や参加者の方たちの後ろ姿。
この活動の大切にしているところが
凝縮された光景のような気がして
目に焼き付けたいと思う。
渓流沿いを歩いた後の昼食は
渓泉亭のあまごソーメン!
すでに心が開かれた皆さんと
自己紹介をしながら分かち合う。
キラキラした眼差しの
皆さんのお話を聴きながら
自然から受け取るものを
自分ひとりで消化するだけでなく
自然の一部として人がいて
人というコミュニティーのなかで
共振することで
誰かとちょっぴりでも深くつながれることを
幸せだなあ…と味わっている自分がいる。
ホントに
森のこころ音の活動
いつも最高なんです。
★
次の日の夜には
娘の方から
「ペルセウス流星群、見よう!」と誘われ
家の前の田んぼの脇に
シートをしいて寝転がり
2時間くらい
おしゃべりしながら
流星ショーを楽しむ。
若い彼女はiPhoneで
星空にぴったりの音楽を探し出してきて
「君の名は。」に出てくるなんとかという曲や
私にもわかるディズニーの「星に願いを」とか
かけてくれていました。
今回の帰省で
自然をむさぼるだけむさぼって
今日、都会へかえっていった娘。
彼女の未来に
どんな糧となっていくのかな~
そんな楽しみを与えてくれる娘にも感謝。
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