憧れのビスコッティ
外国の小説で
寒い外から帰ってきた登場人物が
「ホットミルクに
ビスコッティを浸して食べた」
などという場面を読むたびに
「ビスコッティ」って
どんな食べ物なんだろう…
と妄想を膨らませ
「ビスコッティ」は
ぐりとぐらの「パンケーキ」と同じくらい
私にとって
食べてみたい憧れの食べ物だった。
あるとき
イタリア料理屋さんの店先で
とうとう見つけた
「ビスコッティ」を買って
ワクワクしながらかじると
ロバのパン屋の堅パンか
瓦せんべいのように固く
こんな歯が折れる思いをする
食べ物だったのか!と驚いた。
その後、ビスコッティに対する憧れは
なくなっていたのだが
とある友人から
「そもそも食べ方が間違っている!!
カフェオーレに浸して食べてみて!」
と鼻息荒く教えてもらい、トライすると
急に舌の上でとろけ
全然違う美味しい食べ物に変身したことに驚いた。
普段固い表情で
他を寄せ付けないビスコッティが
急に笑顔で受け入れてくれ
ハグしてくれた!
そんなイメージだった。
なんだかこの発見が嬉しくて
変身野郎のビスコッティの
すまし顔を見つける度に
つい買ってしまう。
今日は、思いがけず
マグノリアさんにて出会った
オーガニックビスコッティを持ち帰り
いそいそとカプチーノを作りながら
待ちきれずガリッと端をかじると
なんとまた顎に優しく
スパイスの香りが個性的な子で
非常にバランスのとれた
新たなビスコッティの魅力を知る。
まだまだ私のビスコッティの旅は続く。
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